医療法人和仁会
東福岡和仁会病院様
東福岡和仁会病院様は、福岡市の東部地域の医療と介護を担う、199床を有する療養型病院です。このたびプラッツの医療施設用電動ベッド「P300シリーズ」を導入していただき、患者様の改善事例などを坂田看護部長、中井看護師長、言語聴覚士の木村様、松尾事務長にお伺いいたしました。
導入した製品
東福岡和仁会病院様における
改善事例
ベッドを導入することになった経緯をお聞かせください。
介護病棟では3分の2の患者さんが経管栄養を行っているのですが、「なんとか口から食べていただきたい」という思いを常に抱いて患者さんに接していました。そんな折、(プラッツが)系列の病院で新しく採用されたベッドを紹介に来られて、貸し出ししていただけることになりました。
ベッドを見たとき、まず目に留まったのがハイバックサポート機能です。
これまでは患者さんが誤嚥しないよう安全に食事していただくため、枕などで首の角度を何度も何度も試行錯誤して調整していましたが、これといった解決法にはたどり着けていませんでした。このベッドを見たとき、このハイバックサポート機能は私たちの思いに応えてくれるのでは?という期待感のもと、お二人の患者さんで試させていただきました。
そのうちのお一人は要介護度5の方で、顎の関節が脱臼しやすく、誤嚥を繰り返しゼリー食で対応するしかありませんでした。ですが、ハイバックサポート機能を使うようになって数日間後には誤嚥による肺炎や発熱もなくなり、しっかり食事を摂れるようになりました。これは期待以上の効果でした。
もう一人の患者さんでは水分を取る時にむせがなくなって、嚥下機能が改善しました。
ST(言語聴覚士)を交えてこのベッドを検討したのですが、枕などではできなかった頭部前屈時のポジショニングがうまくできるようになり、頸部が後屈した患者さんのムセや誤嚥が改善したり、表情の改善などのメリットを感じることができました。また、ベッドの移動に関しても、6か所から一括ロックができる大型キャスターの搬送性が良く、業務効率向上が期待できることから購入を希望しました。
ハイバックサポート機能
背上げを「ハイバック:頭-背部」と「ローバック:腰部」の2つに分け、それぞれの角度を調節しながら背上げをおこないます。
P300ポジショニングベッドシリーズでは、ハイバックを単独で操作することができます。
誤嚥リスクの低減
背上げ時に頸部の角度を調節、腹圧を軽減し、嚥下しやすい姿勢の再現が可能です。摂食嚥下リハビリテーションのサポート、誤嚥リスクの低減が期待できます。
一括ロックが可能なセンターペダル・サイドペダル(センターロックタイプのみ)
頭側・足側のセンターはもちろん、左右からの計6か所にロックペダルを搭載。設置場所を問わずロック操作ができるので、スタッフの負担軽減につながります。
テンテローレン社製キャスター
高い耐久性と走行性に定評があるドイツ・テンテローレン社製のキャスターを採用。直径12.5cmの大型キャスターで、スムーズな走行を実現しました。
坂田看護部長は「東福岡和仁会病院の看護部は『やさしさ』が売り」と仰っていました。
いわゆる「病院っぽい雰囲気」ではなく、スタッフの方々がお互いに優しく接することができる職場のようです。
それが「何よりもいたわりの心で」という看護部のモットーを、地域医療への貢献、普段の患者様へのケアで実現できているのだと感じました。